1
Jeanne y Paul./Astor Piazzolla
映画ラストタンゴ・イン・パリの音楽を担当する話が金銭的な理由で折り合いがつかずに、別の作曲家が担当することになったのだが、自分ならこんな音楽にしてたという当てつけのように発表された作品。ジャンヌとポールは映画の中の主人公とヒロインの役名。
ラストタンゴ・イン・パリは作品としてはヒットしたのだが、内容的に過激で後から問題になったりしているので興味のある方はぜひ検索してみてほしい。
ちなみに、ピアソラが音楽を担当した映画は何本かあるのだが、何故かことごとくヒットしなかった。今回はVN.pf.Percの3名で演奏する。オリジナルとは違いMIXJUiCE…のアレンジがふんだんに入れこんである。賛否別れるであろう。(星野&村瀬)
2
Violentango/Astor Piazzolla
ピアソラが1974年にイタリアでリリースしたアルバム『リベルタンゴ』に収録された作品。
リベルタンゴが「自由のタンゴ」なら、こちらは「暴力的なタンゴ」。
その名の通りパワフルな印象を受ける作品。
元々はピアソラの息子ダニエルがシンセサイザーで参加してるエレクトロニコ8重奏団での演奏。この曲も同じ3名で演奏する。エレクロリカルな雰囲気は出せないがPercが入ったことによる化学反応を期待している(星野&村瀬)
3
energy flow/坂本龍一
アルバム「ウラBTTB」収録(4文字目のBは左右反点した鏡文字になっている)
三共「リゲインEB錠」のCMソングとして制作された。
当初はCMで使われた箇所のみ、30秒ほどの短い作品だったが、公開後人気が高まりアルバム収録の際に残りを作曲し一曲に仕上げた。
アルバム「BTTB」の番外編として制作された「ウラBTTB」というプロジェクトであったが、なんとミリオンセラーを達成している。
2018年には20年ごしにMVが作成された。この曲も3名でチャレンジ。
教授に哀悼の思いを込めて。(Maru&村瀬)
4
Drive/Violin (HIBIKI)
読み方は「ヴァイオリンドライヴ」
ーー音楽の世界なら、どこまででもスピード違反ができるーー
当時、車で速度超過の違反切符にほとほと、イライラいてまして。笑
”君たち、そんなところに隠れて、はいーー3キロオーバーでしたねーー。” て何やねん!暇か!(僕が悪いんですけどね・・)なんか曲作ったろ!!!!
というのが制作秘話。車好きなもんで・・。
夜の高速道路でこの曲流しながら走ったら気持ちええやろな。そや、中間部にはラテンの要素も入れてアゲアゲにしたろ。・・・・ほなランディングBASSの四つ打ちにしてまえ。それがA,Bメロやな!
ほんで最後には他人の家に突っ込んで終わったろ。へーーーーーーーーい!!!
という何とも人間性を捨て去り、感覚的に作った曲であります。REC、の際にかなり作り込み、今の形に落ち着きました。
しかし初製作時期は2015頃で、以下の動画のとおり”曲”と言うにはほど遠い。
所謂『全部俺が弾いてみた』系で、しかも曲構成が乏しくloop音源であった。
録音する際、HIBIKIはピアノが弾けないので左右の鍵盤を別々に撮っており、この曲の特徴であるランディングBASSは思いついたまま一発どりしたため、恐らくピアニスト泣かせな曲になっている。ヴァイオリンも一発どり。しかも即興で取ったものがメロディーになっている。
ピアノに関しては・・・・丸野、すまんと思っている。
以下が走り書きのものである。(村瀬)
5
【Ushironomagarikado】maru
後ろ側や曲がり角の先は視覚の死角となっているので視認する事が出来ない。
古くはモンゴルフィエ兄弟、リリエンタール、そして1903年にライト兄弟が初の友人動力飛行を達成して以来、多くの人間が空を飛んで来た。
その後レシプロエンジンの全盛期、つまりはプロペラを使って航空機が飛んでいた時代。
パイロット達は雲に遭遇すると怖かったと言う。
雲に入ると視界が真っ白に奪われてしまう。ただ視界が無くとも高度や速度は計器を見れば分かる、それだけの話だ。飛行自体に障害は無いのに何をそんなに恐れたのか。
彼らはいつしか「幻の山」と呼び出した。
白一色、遠近感も無い目の前の状況で、突然山が出現しそれに衝突することを恐れたのだ。
いや、ここは地上から20km以上も離れている、山などあるはずもない。
それでも彼らは「山」を恐れた。
今現在と違いオートパイロットが無く、自己の判断で上下左右にラダーを操作出来る状況だからこそかもしれない。
もし貴方が人通りの無いしばらく真っ直ぐな一本道を歩く機会があれば、一度目を閉じて歩き出して見てほしい。
数歩進めば怖くて目を空けずにはいられなくなるはずだ。
何もない、一本道、脳は分かっていても何かにぶつかる気がして恐怖心が襲う(実体験)
「見えない」と言う状況下は心に幻の山を産み出すのだ。
絶対に見えない「後ろ側」、さらに正面を向いていても見えない「曲がり角」
そんな曲だ(大嘘) (Maru)
6
スプレーマム(HIBIKI)
タイトルにまっっっっったく意味は無し。ただ語感の良さだけで決めた。
そしたらなんかお花の名前だったみたいね(笑顔)
元々DTMのボーカロイドのための曲(HIBIKIは麩菓子pというボカロ曲を作る際のペンネームを持っている。由来は「HIBIKIさんって喋り方麩菓子みたいですよねぇ・・・・」から。・・・失礼な。オコです。)
なので歌詞もしっかりとありまして、簡単にいうと「ピアノが弾きたい子がなかなか自分の思った様に弾けへん」って曲です。また今度にでも歌詞起こしてみますねw
それをバンド編成に持ってきたもんだから、グルーヴ感を出すため・・もうピアノをエグ難しくせざるを得ませんでした。・・・・・丸。毎度ながらすまんとは思っている。この曲から星野さんが入って4人へ。
メロも歌曲故に単調であり、アレンジで盛り上げて短くスパッと終わる。
だが今回percussionが入ったことにより、激変した一曲。
7
Clover Leaf(HIBIKI)
季節は夏。
風鈴が揺れる縁側に座り、静かな夕暮れの時。
耳をすませばいろいろな音が聞こえてくる。
不意に散歩をする。
ふと嵐が起き、近くの物陰に隠れる。
そこは洞窟のような場所だった。
奥深くから静かに、そしてまるで生き物のような長い遠い音?が耳の奥に、肌に、触れてくる。
かすかに水が滴る様な音もする。
そこでは不思議な生物や鉱物、空気、水たちと会話ができる様だった。
仲良くなった頃そこの”モノ達”が太鼓を叩く。
外の様子はわからない。
水に潜ってみると流れに身を任せるしか方法がなかった。
気がつけば外では数日経っていたようだ。
だが、まだ夏の夕暮れには変わりない。
少し走ってみる。
息が切れる。早く家に帰ろう。
だが不思議と心は洞窟のことでいっぱいで楽しいのです。だから急いてはいない。
そしてまた縁側に座り同じように静けさに身を委ねた。
長い夢を見ていた様な気がする。。
だが現実だと思い込み静かに、横になった。
あたりはもう夜になっていた。(村瀬)
8
JOiN(HIBIKI)
観客と演者の距離をもっと近くに。そしたら心もつながる気がするでしょう?
冒頭のアドリブは僕達の中でBLUE grassと呼んでおり、本当のJOiNの入りはE7のカキ回しからの4カウント後からを指している。
元々はVn、Bn、Gt,、Vcのために作ったものだが、一回しか公演出来ず。
自分達ように描き直した。今回percussionが入る様がったのでアドリブ回しが楽しいですこと。
情熱とセピアを行き来し、最後はスピード感あふれるように疾走して幕を閉じる。
ちなみにmaruと出会ったときに初めて二人で弾いた思い出の曲でもある。(村瀬)
9
・Swerve /Gene Koshinski
この曲は打楽器奏者であるジーンコシンスキー氏によって2017年に開催されたモダンスネアドラムコンクールのために作曲された。
この曲の特筆すべき点は、多様な音色である。
一風変わったドアストッパー(日本では馴染みのない形だが…)がくっ付いているスティックと編み物針を主に使用する。
テクニックも求められる曲だが、それ以上にスネアドラム一台でどこまで多様な音色を出せるか、というところに挑戦している曲である。
Swerveは英語で、真っ直ぐな進路から急にそれる、向きを変えるの意。(吉田)
10
打ち上げ花火(DAOKA×米津玄師)
「打上花火」(うちあげはなび)は、日本のシンガー・DAOKOの楽曲。米津玄師が手掛けたこの曲は、2017年8月16日にトイズファクトリーより、「DAOKO×米津玄師」名義で発売された。楽曲は新房昭之監督のアニメ映画『打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?』の主題歌に起用された。
この楽曲は複数の音楽批評家から肯定的な評価を与えられた。ある批評家は同じくアニメーション映画の主題歌に起用された「前前前世」に次ぐアンセムと評価した。また、Billboard Japan Hot 100総合シングルチャート及びHot Animationでは首位を獲得し楽曲は商業的にも成功を収めた。(Wikipediaから引用)
と、、、まあ普通に言えばそれだけの曲で、今回やる意味は全くなかった曲なのが。。。
僕にとっては吉田周平とやるからには外せない曲なのであります。
2020年、僕達がパンデミックにより音楽が出来なくなった年。
まあ今更その時のことを掘り下げるつもりは無いんだけれど。
それまでオケや、ライブで共に現場で頼りにしてた音楽の戦友(友)と急に会えなくなった。
僕は以前からYouTubeなどをしてたから、速攻リモートワーク演奏動画の製作やり始めて(一銭にもならんかったけど、そう言う問題じゃなかったよね。)しかも凝り性が出てしもて、そのせいか、自分の周りの機材レベルが3億ランクくらい上がって、散財したのを覚えとるw
今回のライブはその頃足掻いていた奴とのライブやねん。
一緒にな、台本決めて離れた場所からヘッドホンから聞こえてくる戦友の音を聞きながらアンサンブルした。
パーカッションの吉田周平。
底抜けに明るかった俺たち。
辛かって必死に、でもアンサンブルが出来ることへの喜びで作ってた動画。
ここで色々個人の思いを語りながら、演奏したの今でも暖かい思い出として残っとる。
今はもう過ぎ去り我々はまた現場に出ることができるようになったんだけど。
僕はこの時を境に本当にしたいことを優先する様になって、ジャンルの壁をぶち壊そうと、自分自身が持っていたMIXJUiCE…という作曲サークルを、バンドにしてピアノの相方の丸野と一緒にライブハウスでの活動にすごく体重を置く様になった。
当然それまでクラシックの現場に出入りを沢山させてもろてたんだけれど、こっちの世界に飛び込んで。
ほらまた凝り性が出まして。
そしたらジャンルの壁っすかねーー。自分の興味がそっち向いてしまってたのもあるけど、コロナ前までやってた活動を一回、お休みしてもて。
そこから前まで頻繁に会ってた連中と会う頻度が少なくなったというか、、
もう自分がコンサートマスターするとこ以外では会わなくなってきてたんすよね。
でよ、こっちの世界に来てまたやりたいなと思ってはいたけど、
自分達のオリジナル性が確立するまではなかなかね、ぶち壊すもんもぶち壊せんでしょw
ジャンルレスにようやくできる様になってきて、ずっと声かけれなかった奴に今回出てもらうと。。
感無量です。感謝。
周平も逆に面白いっておもてくれた?のかわからんが。
良いですよーーー!!!!響さんやりましょ!!!!ってね。
まあそれで今日、これをやるしかないでしょと。そういう経緯でした。
改めて、周平、丸、星野さん。ありがとう。(村瀬)
11
ゴタントロメ ACT2/星野俊路
元オルケスタティピカ東京のバンドネオン岡崎氏から、ちゃんねーとか、ザギンとか言葉を逆にするいわゆる業界用語は昔のタンゴバンドがやり始めたという話を思い出して、Metroタンゴというのをそういう風にしてみました。
書き直す度にACTを増やしていって、ACT38くらいになったらもうちょっとマシな曲になってないかなと期待を込めて。タンゴのようなタンゴじゃないような。(星野)
12
vardarito /astor piazzolla
1971年作曲。ピアソラがタンゴに目覚めるきっかけを作ったバイオリニストのエルビーノ・バルダーロが亡くなったときに追悼で作曲した曲。
バイオリニストに捧げた曲だけあってバイオリンの聴かせどころが満載の作品になっている。(星野)
13
疾風ーHAYATEー
1日で書き上げた曲。作曲は2023年4.08。
その名の通りの曲調である。今回の曲の中で唯一コールアンドレスポンス(観客の手拍子)を前提につくり、演者も洋風な曲調とは裏腹の「はっ!」と言う掛け声もチャレンジとして入れてみた。星野がMIXJUiCE…に加入した頃製作したので、バンドネオンが入ることも決まっていた。
しかし一回めのリハーサルの時星野氏から、「サビおもん無いんちゃうん?」と助言を受けて。
こなくそーーーー!となり、思いっきりアイドルソングみたいな曲にしてみたら、それが功を奏して何なら今一番お気に入りの曲です。ありがとう星野お兄やん。
秘話としてはサビは元々ボカロ曲「好きなんてもっと言えない」(麩菓子p)のサビを転用したものでこれにも何とも恥ずかしい歌詞がついている。
サビ裏でバンドネオンが合いの手を入れるのだがそこの歌詞が「今ーキミに言うよ♪」なのでぜひ聞いてみてほしい笑
ちなみに今回の曲の中で吉田が一番曲として入ってきやすかったのがコレだそうで・・・・。
うーーん。年齢近いしあの子Perfume好きで、僕は中田ヤスタカが好きなんでなんか通ずるものがあったのかもしれないなと思ってみたり。
ー???ー
ー???ー
てな訳で、最後に周平さんから、一言なんか言うてもらいましょかね
吉田周平より一言
ーー今回のLIVEに寄せて
普段はオーケストラ奏者として演奏しているため、このようなインストバンドでやるのは何年ぶりか…とても緊張している…
MIXJUiCE…の皆さんはそれぞれのプレイグラウンドがあり、また三者三様で作曲もできる。素晴らしい才能の塊グループである。
リハーサルではそれぞれの想いのぶつかり合いがあり、なかなかシビれるものがあったが、妥協許さぬリハーサルでなかなか良いものになっているのではと僕は思っている。
今日はどんなLIVEになるのだろうか…
今日は楽しく花を添えられたらと思う。(吉田)
こちらこそ!!!!
ジャンルの壁を超えて今回やってきてくれたこと。ほんま感謝です。音楽なんてものはそもそもが一つなわけだからジャンルと言う言葉が、僕はただの記号だと思っている。
これからもまたそのマインドを持ってご活躍を祈っております。
お客様へ
本日は皆様どうもありがとうございました!また足を運んでくださるととても嬉しいです。
これからも前へ前へ進んでゆきたいと思っておりますので、どうぞ応援よろしくお願いいたします。
MIXJUiCE… 一同